サンタ・プラッセーデ聖堂 Basilica di Santa Prassede
2世紀の祈祷書、教皇ハドリアヌス1世が修復した場所に、9世紀、法王パスカリス1世が教会の向きを変えて再建。修道院も併設。
ローマで見れるビザンチンモザイクの中でも代表的。現在みられる構造は9世紀のもの。
★ 伝説
ネロ皇帝のキリスト教迫害時代に、人々をかくまった元老院議員プデンテには二人の娘、聖女プラッセーデと聖女プデンツィアーナがいたが、2000人の信者と共にこの教会下にあった井戸に葬られた。
外観
内観
凝灰岩の円柱と13世紀に補強のため加えられた角柱で仕切られた3廊式。壁画もある。
中央床の大理石の円の下には、かつて井戸があり、二人の聖女が2000人の信者と共に葬られたとされている。
★ アプス(後陣)
9世紀のビザンチンモザイク装飾。内陣上の大アーチとアプスの上のアーチの二重のモザイク装飾がある。。
6人に取り囲まれた救世主。右は聖ペトロ、聖女プデンツィアーナ、聖ゼノン(または聖キュリアコス)、左は聖パウロ、聖女プラッセーデ、教皇パスカリス1世は教会の模型を持っている。教皇はこのモザイクが作られた当時は生存していたので、青い四角のオーラがみえる。
上の写真はWikipediaより
緑色は聖書の象徴である2本の棕櫚(しゅろ)の木、復活の象徴である不死鳥が描かれている。
下部は、12使徒を表す神の子羊。
★ 大アーチのモザイク
選ばれた者たちがエルサレムにいるキリストの元へと向かう。
右廊
★ サン・ゼノーネ礼拝堂
9世紀の聖堂建設当時の、聖母子と聖女プラッセーデとプデンツィアーナが描かれたビザンチン・モザイクが観られる。四角い小さな礼拝堂で、パスカリス1世が母親テオドラを葬るために作られた。ローマ出身の聖人ゼノーネの衣服も祀られている。
入り口に設置されている機械に1ユーロコインを投入すると、礼拝堂内に明かりが点けられる。
入り口両脇に円柱があり、黒い斑岩と花崗岩でできている。
内部は壁前面にモザイクがほどこされており、壁面は天国での聖人たち、ヴォールト天井は4人の天使が救世主を支えている。
★ イエス様が鞭打ち刑に使われた石柱
1223年に、枢機卿ジョヴァンニ・コロンナが第6十字軍遠征時エルサレムから持ち帰った、キリストの鞭打ち刑に使われた石柱の一部が展示されている。
★ ウベルティの聖ベルナルド礼拝堂
Cappella di San Bernardo degli Uberti o della Madonna del Rosario
左廊
★ オルジャーティ礼拝堂
1583年と1586年、当時有力銀行家であったオルジャーティ家の命でマルティノー・ロンギ・イル・ヴェッキオ(Martino Longhi il vecchio)により設計。オルジャーティ家代々の墓がある。
1587年マニエリスムの画家ジュゼッペ・チェーザリ(Cavalier d'Arpino)のフレスコ画や、祭壇のフェデリコ・ズッカリ作とされている『キリストとヴェロニカの出会い(l'Incontro di Gesù con la Veronica)』が観られる。
★ サン・ジョヴァンニ・グアルベルト礼拝堂
19世紀に増設。ジュリオ・バルジェッリーニ作のモザイクがある。
★ 聖具室
フェデリコ・ズッカリ作『Gesù cade sotto la croce』
★ コズマーティ様式の大理石のモザイク床
入り口近くの大理石の円の下は、聖女プラッセーデと聖女プデンツィアーナが葬られたとされている井戸があった場所。
★ クリプタ(地下礼拝堂)
内陣には地下聖堂へ降りる階段がある。1728年~34年までは古代の聖具室だった場所だ。クリプタと十字架の部屋に繋がるもうひとつの階段があった。
1700年代の壁画の下には、コズマーティ様式の石棺には聖プラッセーデが眠っており、手前には石棺が4つ置かれている。聖女プデンツァの聖体の一部が入った石棺と、他の3つの石棺には2300体の殉教した信者が眠る。
十字架がある部屋
中世初期キリスト教の美術品が展示されている部屋。
14世紀の大きな木製のキリストの十字架は伝説によると、このキリスト像はスウェーデンの聖ビルギッタと話をした。
フランス出身の1262年から1286年まで枢機卿であったアンチェロ・パンタレオーネの13世紀の墓。1286年11月1日に礼拝堂で殺されたことが上に刻まれている。コズマーティ様式のベットの上にシーツがかけられ、枢機卿が永眠する姿が石棺となっている。
写真集
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参考
Wikipedia
ローマ・セグレータ
Santi beati
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pieroeffenews.blogspot.com/2015/03/basilica-di-santa-prassede-roma_3.html