革は寝てからが魅力的❤︎シボを活かした革小物!
革が寝るってどういうこと?
「革は生きている」「革を育てる」「革は呼吸している」と言った言葉、みなさん一度は聞いたことありませんか?革製品を扱っているショップや雑誌などでも、よく飛び交う言葉だと思います。
とくに、革を育てるという言葉が一番馴染み深いかもしれません。これは使っていく過程で見える経年変化(エイジング)を意味するもので、使い手側から見た愛着の籠もった言い回しで私も好きなフレーズです。キズや色あせなどもメンテナンスを加えながら大事に扱っていくことで、自分だけの革製品に仕上がっていきます。そういう手間なども含め「育てる」と表現しているのだと思います。
一方、革が呼吸しているという言葉は何を意味しているかというと、湿度の変化に応じて水分を吸収したり放湿したりするんです。また、革には目に見えない小さな穴がたくさん開いていて、そこに多くの空気を含んでいます。そのため冷たい空気を遮断し、保温効果を維持できることから手袋やレザージャケットに使われたりします。吸湿性、放湿性、保温性と機能的にも優れているんです。
もちろん、メリットばかりではく、水に弱いことや環境の違いではカビが発生しやすかったりします。一緒に使っている分にはカビなど生えないのですが、長期間湿気のあるような場所に保管していると、一気にカビが生えてしまいます。そういう革のメリット・デメリットも含め『革は生きている』と呼ばれるのではないかと私は思っています。
さて、革の表面にはスムースな面と凹凸のあるシボが目立つ面があります。
きめ細かなシボについては、凹凸の肌触りがそこまで感じられません。しかし、繊維が粗い部分(シボが大きめ)は凹凸感が違います。デコボコとした触り心地が動物的で好む方もいらっしゃるでしょう。
イタリアの革でボナラートという銘柄の革があるのですが、そのネイビー色のカードケース、深いシボが特徴的でどのように変化するのか使ってみました。
↓の写真、艶々になってきたボナラートのカードケースです。シボが深くデコボコ感があったのですが、今はスムースな肌触りなんです。
見た目はまだ、シボの感じが残っていますが、触ると凹凸はほとんど感じられません。
使っていくうちに革の繊維が寝てこのような風合いに変わるんですね。
繊維がギュっと詰まった細かいシボと粗いシボ。作る側としては細かいシボの方が作りやすいという点はありますが、表情の変化を楽しめるのは粗いシボのある革のような気もします。
これは好みの問題ですが、シボの深い革の方が寝てからが魅力的に感じます。
DeepLeatherではそんなシボが深い部分も特徴と捉え、作品に仕立てています。
シボ感たっぷり❤︎アラスカレザーのカードケース
アラスカレザーにもシボが細かい部分と粗い部分があるんです。
これが型押しレザーにはない天然皮革の唯一無二の表情です!
今は凹凸感がありますが、経年変化でフラットな表面に変わっていくことでしょう。
変化を肌で感じられる革ってやっぱり魅力的で楽しいですね。
(上)デコボコの大きめなシボ。
(下)スムースな表面と細かで均一なシボのカードケース
またかっこいい〜雰囲気の深いシボで作品が出来ましたら、ご紹介したいと思います。