兄のこと
2020.08.22 15:03
兄は昨年の6月頃 末期ガンで余命1年の宣告を受けた
あまりに身近な出来事で 自分に降りかかった不幸のように感じた
怖さと絶望感しか想像できなかった
遠くに暮らす私には 何のチカラにもなってやれない事を思い知り
情緒不安定になった
「余計な心配はしなくていい」と言い
「手術や延命治療は受けない」と言い
「残された日々を大切に生きる」と言った
その通りになった
昨年末に兄の最後のステージを観に行った
とても穏やかで にこにこと幸せそうだった
その姿を見たら私も吹っ切れた
兄は自分の活動を最期までやり通し 意識が無くなる直前まで鍵盤を鳴らした
きっとひっそりと旅立つのだろうなと思っていたのに 多くの仲間が見送ってくださった
8月15日
年齢も少し離れ 決して仲の良い兄妹とは言えなかったけれど
ビートルズを私に教えてくれた人だ
私が音楽を楽しむきっかけを作ってくれた
生まれ育った家の家族がみんな居なくなり
独りになってしまった