殺処分ゼロをめざして
2020.08.20 11:20
野犬の保護活動をしているIさんからお話しを伺ってまいりました。
お仕事の関係で、市原市北部の中山間地域を毎日車で通過するIさんですが、その地域では野犬が道路まで出てくるため、いつも危ないと思っていました。何とかならないかと思っていた矢先、野犬が子供を産み、5頭の子犬が道路際まで。このまま放置していたら、いつか車にひかれると思い、自宅に連れ帰ったのが始まりでした。
現地では、近隣の方がかわいそうに思い、たまにエサをあげているようですが、逆に野犬が増える元となっているそうです。子犬を連れ帰ったのはいいのですが、現地に残っている犬も気になります。これも何かの縁だと思い、現地の野犬をすべて保護する事を決意されました。
野犬が出没する近隣の方に状況を説明し、捕獲用のゲージを設置させていただくよう協力を依頼。動体を検知して撮影する赤外線カメラでチェックしながら、野犬を捕獲しています。
また、Iさんは元々犬を4頭飼っていましたが、そこに子犬を連れ帰ったため、自宅には9頭となります。さらに連れて帰るとなると、自宅ではとうてい飼うことはできません。そのため、知り合いの方から土地を購入し、保護犬用のシェルターを建設。走り回れる広さの敷地の中に、エアコン付きの犬用のコンテナが設置されていました。
お伺いした際、シェルターの中には2頭のオス・メスの兄妹が入っており、人慣れしていないためおびえて隅で丸まっていました。
保護活動についての苦労を伺うと、すべて個人的にボランティアで行っているため、マンパワーや予算などに限界があることや、保健所との連携を挙げられていました。