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橋爪大三郎

2020.08.25 03:46

https://ameblo.jp/tomonakamaru/entry-12595781266.html【「疫病の文明論」まとめ読み 歴史・世界・人間を考える】  2020-05-09 15:11:47  テーマ:パンデミック  より

掲題の今日の日経ウェブ記事。

筆者自身まとめ読みをまだ開始したわけではないのだが、面白そうな企画なのでご紹介しておきます。

ご参考まで。

ペスト、コレラ、結核、そして新型コロナウイルス――。繰り返し人類を襲い、社会を危機に陥れてきた疫病は、文明の大きな転換点ともなってきました。いま私たちは新たなパンデミックの経験から何を学べるでしょうか。人文・社会科学の有識者による連載「疫病の文明論」(全7回)をまとめました。

■6世紀から18世紀にかけて欧州で蔓延(まんえん)したのがペストでした。身分に関係なく「平等に」襲いかかる死は、階級社会を震撼(しんかん)させました。当時の絵画からは、この疫病が人々に与えた恐怖の大きさがうかがえます。

(1)ペストを描いた西洋絵画 骸骨姿の「死」が人間襲う衝撃 中野京子(作家・ドイツ文学者)

■疫病の経験は古今東西の文学作品が主題にしてきました。現在ベストセラーになっているカミュの「ペスト」は、不条理な運命に直面したときに浮かびあがる人間性を活写した作品です。病気に立ち向かう医師が主人公ですが、その姿を決して英雄視しなかったところにノーベル賞作家の洞察が光ります。

(2)不条理な病 カミュの「ペスト」が描いた人間の誠実さ 沼野充義(スラブ文学者)

■いま私たちは外出の自粛を求められ、経済活動にも一定のストップがかけられています。政府による私権の制限は難しい問題ですが、「国家緊急権」という考え方が存在することは知っておいていいでしょう。パンデミックのような緊急事態が発生した際、市民を守るために国家が強い権力を発動することです。社会学はこの問題について多角的に考察しています。

(3)公益を守る国家緊急権 損害補償、社会全体で負担を 橋爪大三郎(社会学者)

■フランスの哲学者フーコーは、人々の生老病死に関わる領域にまで政治が介入していくことを「生政治(せいせいじ)」と呼びました。感染拡大を防ぐためにリアルを離れ、オンラインの世界に生きることを余儀なくされている私たちは、国家に行動の一切をコントロールされているともいえます。新型コロナが浮かびあがらせるのは、新たな生政治の問題です。

(4)「オンライン」という大いなる閉じ込め 逆回転する世界 石田英敬(記号学者)

■病気は自然現象であり、誰かが意図したものではありませんが、人間の心にはこれを神の怒りやたたりのようにとらえてしまう傾向があります。そのことがマイノリティーへの差別や迫害に結びついてきたことも忘れてはなりません。病が持つ「意味」が社会にどんな影響を与えてきたかを振り返ります。

(5)神への畏怖もたらした黒死病 西欧世界の社会変化促す 池上俊一(歴史学者)

■建築家たちはこれまで「人が集まること」を是としてきましたが、感染症がその価値観を大きく揺さぶっています。公衆衛生の観点から、これからの建築と都市計画はどのようなものになっていくのでしょうか。新たな空間モデルの構築が求められています。

(6)ウイルスが変える建築の形 「衛生的な都市」問い直す 五十嵐太郎(建築評論家)

■新型コロナウイルスの発生が最初に確認された中国。その歴史を振り返ると、疫病とのすさまじい戦いが繰り広げられてきたことがわかります。おびただしい犠牲は覚悟の上で、疫病の克服を「戦争」と見なしてきた歴代王朝の考え方は、今の中国政府の感染症対策にも引き継がれているようです。

(7)「駆邪逐疫」の中国史 膨大な動員、犠牲覚悟の「戦争」 加藤徹(中国文学者)

https://www.asahi.com/articles/DA3S12526769.html  【「逆植民地」が日本を救う? 社会学者の橋爪大三郎さん提言】  より

開発途上国に日本の土地を提供し、移住してもらう――。そんな大胆なアイデアを、社会学者で東工大名誉教授の橋爪大三郎さんが、『日本逆植民地計画』(小学館)で提言している。荒唐無稽にもみえるが、その狙いは何なのか。

橋爪さんの提言の概略はこうだ。国内の過疎地を「逆植民地」に指定。開発途上国と協定を結…

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