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【事例研究1:Aくんがお母さんに暴力を振るった目的は?②】

2016.06.29 00:50





昨日の記事「Aくんがお母さんに暴力を振るった目的は?」の続きです。

少しポイントを整理しましょう。





○お母さんが子どもたちに「好きなゼリー取っていいよ」と言って、好きなゼリーを取らせた


○Aくんの番になるとお母さんは「あなたは、はい、黄色ね」と黄色のゼリーを渡した


○Aくんは赤のゼリーに変えてもらおうとしたがお母さんに「いいのよ、あなたは黄色で」

と言って変えてもらえなかった


○Aくんはお母さんを叩き始めた


○それを見たコーチは「親に暴力を振るうなんて、なんてやつだ!」と言った


○Aくんは走ってどこかに行ってしまった





ここに出てくる登場人物でキーとなるのは


・Aくん

・お母さん

・コーチ





三者三様の「言動の目的」があるわけですが、

どんな言動にも【相手役】があり、

その人へ対しての言動の【目的】があります。





今日はAくんの【相手役】と【目的】を見ていきましょう。





この事例のAくんの【相手役】は、お母さんですね。





お母さんを叩いてでも何かを伝えたかった、

そんな印象を受けます。





では、Aくんが暴力を振るった目的は何なのでしょう?





暴力を振るった目的、と考えると難しい場合、

「何のためにAくんはお母さんに暴力をふるったのか?」

と考えるようにします。





ポイントは、「何のために」です。





そうしてAくんの暴力に対してアプローチしていくと、


⭐️自分の気持ちをわかってほしかったから


⭐️お母さんに分かってほしかったのに分かってもらえなかったから


⭐️友達の希望は聞くのに、自分の希望は聞いてもらえなかったから


ということが想像できますね。




では、さらにAくんの気持ちを想像していきましょう。





⭐️「何のために、自分の気持ちをわかってもらいたいのでしょう?」


⭐️「何のために、お母さんに分かってもらいたいのでしょう?」


⭐️「何のために、自分の希望を聞いてもらいたいのでしょう?」





⭐️「何のために、自分の気持ちをわかってもらいたいのでしょう?」


→自分の気持ちを、受け入れてもらいたい。


⭐️「何のために、お母さんに分かってもらいたいのでしょう?」


→お母さんに大切にしてもらいたい。


⭐️「何のために、自分の希望を聞いてもらいたいのでしょう?」


→僕の意見を尊重してほしい。





Aくんの「暴力をふるう」という行動の土台にある気持ちが

だんだん見えてきましたね。





ではさらに、もう一歩踏み込んでAくんの気持ちをみていきましょう。





⭐️「何のために、自分の気持ちを受け入れてもらいたいのでしょう?」


⭐️「何のために、お母さんに大切にしてもらいたいのでしょう?」


⭐️「何のために、僕の意見を尊重してもらいたいのでしょう?」





これらに共通するAくんの想いは、

「寂しかった」

ということが見えてくるように感じます。





この根本の想いとなる「寂しかった」という想いは、

決して不適切なものではありませんよね。





むしろ、お母さんとの関係をもっと良くしたい、

という心の声とも考えられます。





と、ここまで書いたところで、

本日のELM講座の時間になりました。







続きは、午後に書きますね(*^_^*)