17. がんブログ 2(5) 患者会、専門家 - 2016.2~9
この記事では、(a.) 闘病記がまとまっている交流サイトと、それとは別に、(b.) 闘病記ではないですが、がん患者さんに日々接していると思われる立場のかたのブログを紹介します。
(a.) がん治療の経験を共有できるサイト
頭頸部がん患者会 口腔・咽頭がん患者会(大阪府立成人病センター内)
「...本当のピアサポートは、同病のがん患者で作る患者会の中でしか実現できない...」
http://cancer-of-h.jimdo.com/掲示板-本音で話そう/
頭頸部のがんについて、治療の体験や後遺症についての質問に対し、ご自身が治療をうけた経験のあるスタッフのかたを中心に、丁寧に回答されています。
こちらの掲示板・体験談は舌がんの事例も多く、たいへん参考になりました。手術だけでなく、陽子線併用超選択動注化学療法の体験談もあります。
構音リハビリの資料を公開されており、自宅療養中、何度も拝見しました。作成されたかたが当時ご苦心されていたように、舌がん患者の構音リハビリは、今でも、(入手可能な)良い資料が無いように思います。とても助かりました。
http://cancer-of-h.jimdo.com/舌癌患者のための特別教室/
5years "がん患者と、がん経験者をつなぐための仕組みを提供しています。"
約1600名くらいのかたが登録され(含むご家族・支援者)、ざっくりと約400名くらいのかたが治療を終えられたかたのようです(2016.9.14記)。
御立場(患者ご本人か御家族か等)、がん種・ステージ、初発か再発か、治療や社会復帰の状況、いろいろな状況の方々のコミュニティサイトです。
みんなの広場、という Q&Aコーナー があります。ここで質問を投稿すると、いろいろなかたから回答やコメントを頂くことができるシステムです。状況は外からも閲覧でき、参考になります。
こちらでは、がんの種類で登録者のかたを検索できます。やはり口腔がん・舌がんはマイノリティだなって実感します。(その点、こちらの登録状況は、日本の、がん種の構成比率に近似しているのかもしれません。)
がんノート "がん経験者によるがん経験者のためのインタビュー情報サイト"
「がんノートが目指すのは『がん患者が笑って輝ける社会』です。」
素敵ですね。サイトには動画だけでなく、要旨もあります。舌がんは、マッスル会長さんが登場されています。
ファンドレイジングのやりかたも、今風で恰好いいですね!
https://readyfor.jp/projects/gannote
TEAM ACC "腺様嚢胞癌の仲間と生きる"
https://team-acc.amebaownd.com/
「ACC (Adenoid Cystic Carcinoma)=腺様嚢胞癌に罹患した方とその家族により情報を集めたサイト」
ACCは舌がん以上に稀ながんで、がんの態様も舌がん(組織型:扁平上皮癌)とはだいぶ異なるようです。
幾つか闘病記を拝見しますと、原発の位置はその殆どが頭頸部のようで、治療後の QOLの課題は、舌がんにも参考になることが大いにあるように感じました。
がんサポート
"闘病記" や "医師ががん患者になったとき" など情報量は充実し、がん種で記事の検索もでき、参考になります。各記事の2ページ目から先は有料です(購読料の例:5000円/年)。
既にわたしは舌半側切除(再建)術をした後の入院中に記事を知りましたが、横浜市大の放射線併用超選択動注について、専門の医師のかたが詳しく説明されています。
わたしは手術後の病理の結果、追加で化学放射線療法をすることになりました。手術であっても術後に追加治療の可能性があることは、早い段階、告知の次の診察時に、たしかに聞いていました。
しかし特に根拠もなく、わたしは手術だけで済む気でいました。自分にとって考えたくないことは、無意識のうちに、考えないようにしてしまったのだと思います。
いずれにせよ結局、放射線をあてることになるなら、はじめからこの放射線併用動注で1回ですませばよかったのかなーって気持ちは、正直ありました。
ただ、放射線併用動注だと確実に治療開始時期は遅れ、特に頸部リンパ廓清のタイミングは手術よりも後になったのかな...怖いのは再発・転移だから...やはり、すぐの手術で良かったな...うーん...と悶々とした頃もありました(特に、一日中ほとんどベッドに横になっていた化学放射線治療の後遺症がきつかった時期は...)。
(b.) 専門家ブログ
現在のがん治療の功罪 - 抗がん剤治療と免疫治療 - (梅澤 充 医師)
http://umezawa.blog44.fc2.com/blog-entry-3938.html
「治らない現実」、「闘病の時間を如何に快適に長く過ごすか」
再発したくないですが、いつ再発してもよいように、心の準備はしておきます。
がん患者のあきらめない診察室 セカンドオピニオンと最新抗がん剤の治療法
http://2nd-opinion.jp/index2.htm
免疫チェックポイント阻害薬について非常に参考になるサイトです。
がんとの共存を目指して - ニャンコ先生の がんカテーテル治療センター -
http://ameblo.jp/cancercatheter/
「再発進行がんに対して最先端のカテーテル治療をしている腫瘍内科医(ニャンコ先生)が送る、
がんとの共存を目指した徒然日記」
口腔がんではないのですが、カテーテルによる抗がん剤を用いた局所治療と緩和治療の併用のお話しです。
また、巷の(特に標準治療を終えた患者さん向けに完治を謳い高額の自費診療を提供する)がん治療クリニックに対し厳しいコメントをされており、参考になります。
ブラックジャックの孫 間 黒助 のがん治療研究ブログ「その言葉が聞きたかった」
http://ameblo.jp/kurosukehazama/
がんになって肉食を避ける話はよく聞きます。こちらでは逆に、肉・卵・乳製品の栄養面の優位性について、論理的・丁寧に説明されています。栄養状態の改善は結局は長生きにつながる等、目からウロコでした。
ただ、目を通してわたしが思い出したのは、有名な研究、日本人のハワイへの移住者コミュニティで米国式の食生活で大腸がんが(出身元の県よりも)増えた話です。たしかに栄養は重要ですが、偏りすぎないようバランス面がいちばん大事、ということになりますでしょうか...ありきたりですが...。
食事以外でも、がんについて、たくさんのテーマで書かれています。