JR駅前再開発の経緯をまとめました
画像は今工事中のJR芦屋駅の駅舎の完成予想図です、おしゃれなデザインで楽しみですね
只今行政が基本設計の見直しを行っております、見直しができるところはしっかり見直すということで期待されている方も多いかもしれません
再算定の結果が出る前になんで再開発が行われるのか、その経緯をまとめたいと思います。
市でもこれまでの経過をまとめているので↓のリンクを参考にしていただければ幸いです。
内容をみると昭和21年…1946年からの事業と歴史が長いことに驚きですね、当初は戦争復興と位置付けられていたようです。
僕も去年から議員になったため、経緯の漏れや背景に何があるのか雰囲気がつかめないところがあります、議事録にて事業費用などの数字を見ても結構毎回の答弁であやふやに感じました。
先だって費用額の経緯↓↓
〇2016年(平成28年)……再開発事業費 100億円
〇2017年(平成29年)……再開発事業費 100億円(市負担72億円?)長期財政収支見込みより
〇2018年(平成30年)……再開発事業費 130億円(市負担89億円)
関連事業を含むと総事業費 197億円
保留床の売却で最終の実質市負担を87億円と見込む
〇2019年(平成31年)……再開発事業費 130億円(市負担87億円)
〇2020年(令和 2年)……再開発事業費 201億円(市負担99億円)
関連事業を含むと総事業費 258億円
保留床の売却で最終の実質市負担を120億円と見込む
以下、細かい経緯まとめです↓↓
〇1979年(昭和57年)~1998年(平成10年)
・JR芦屋駅北側の再開発事業
〇2001年(平成13年)
・財政非常事態宣言が出され、再開発事業が延期
震災の市債や景気回復が上手いようにいかなかったようです
〇2011年(平成23年)
・第4次芦屋市総合計画にて「駅南側の交通機能を高め”“芦屋らしい南玄関口”」との方針を挙げる
・駅南口の交通量調査を実施
「平成15年行革」と呼んだりしていますが、財政非常事態宣言以降、徹底的な行政改革を行いました。
そのおかげで財政にゆとりが出て投資的事業も進められるだろうという目論見ですね
ここから再び再開発に向けて動きが活発になっていきます
〇2013年(平成25年)
・JR芦屋駅南地区まちづくり協議会 設立
まちづくり協議会というのは、地域の方々や団体で構成される組織です。
〇2016年(平成28年)
・議会(委員会)に第二種市街地再開発事業で進める方針が出される
再開発には第一種と第二種があります。
第一種…主に再開発組合を結成して事業進行、用地は売買せず地域内で用地転換する
第二種…行政主導で用地を買収して開発を行う⇒交通整備や緊急性の課題解決に最適
今回は交通整備が主である再開発のため市が事業を行うよう第二種になりました。
・この時の総事業費見積もりは約100億円でした(長期財政収支見込みのざっくりした算定)
〇2017年(平成29年)
・2月……長期財政収支見込み での事業費 100億円(市負担72億円くらい?)
・8月4日……事業協力者の公募
再開発は市主導ですが、ビルも建てることなど、より専門的な見地が必要
特定建築者制度を活用するため、民間のノウハウを取り入れたかった
⇒いくつかの民間企業を公募してアドバイザーをお願いするということになりました。
・10月25日……事業協力者の選定
事業協力者を「東急不動産・竹中工務店 共同企業体」に選定
〇2018年(平成30年)
・1月29日……議会(委員会)に再開発の事業計画案が出される
図面や今後の計画の案がドサッと出されました。
この事業計画案にて、130億円という見積もりが出されました。(市負担は90億円くらい)
民間の手が加わって精度の高い算出になったということでしょうか。
しかし、ここにはペデストリアンデッキ(二階の渡り廊下)の費用は含まれていません。
・5月30日……県から認可を受けて事業計画が決定
・8月20日……議会(委員会)に再開発ビルの計画変更案
再開発ビルが 一棟⇒二棟 になって建物がグレードアップしました。
後の資料を見ると15億円くらい支出は増えてます、ただこのあたりは
当時の議事録を見るとグレードアップしたなりに資金回収もできるだろうという見込みでした。
〇2019年(平成31年、令和元年)
・2月……長期財政収支見込み での総事業費 195億円(市負担130億円くらい)
デッキや関連事業も含んだ数字ですね、この数字が出てから周りがザワついた気がします。
・6月……市長・市議会議員選挙、市長と議員が入れ替わりました
・9月3日……議会(委員会)に再開発事業の進捗報告が上がる
ここでは概算予算、市が負担するものは100億円程度と説明がありました。
長期財政収支では市負担130億円としていますが、マンションの部屋を施工業者に渡して
事業費を30億円浮かせるという算段でした。
〇2020年(令和2年)
・1月27日……議会(委員会)に事業計画変更案が出される
昨年8月に出された再開発ビル計画変更を含めた内容の全体計画の変更が出されました。
それを見ると事業費188億円となっています。
ペデストリアンの費用を仮で15億円と見込むと事業費201億円程度となり、そのうち市負担額は140億円程度。
答弁の中で地価が1.4倍くらいに上がっていると議事録にありました。
これが大きく影響して40憶円くらいのウェイトを占めています。
僕が調べる感覚では1.5倍くらいになっています、他市の再開発例を見てもちょっと異常な上がり方です。
ちなみに総事業費258億円という数字が出回っていますが
事業費201億円+57億円(特定建築者が負担する金額) =258億円です。
そしてこの時の説明ではマンションの部屋など(保留床と呼んでいます)を売却して
実質の市の負担額は140億⇒120億円くらいになるということです。
・3月23日……議会で再開発特別会計予算について委員会で修正した修正予算が可決される
市が出した予算案ではダメということで議員から出された予算に変更されました。
内容としては再開発ビルに使う用地費などは無く、事務費などが計上されています。
要するに費用が高すぎるからやり直してくださいということですね。
ちなみに維新は修正案に賛成⇒市の再開発案 に反対しました
・3月26日……臨時会が開かれる、再議で3/23に可決した修正予算を否決
市から修正予算の可決を見直してほしいということで再議が上がりました
再議は議員の賛成が1/3以上あれば再議可決⇒修正予算の否決がされます
ここで僕たち維新が再議賛成⇒市の再開発 に賛成しました(前回と賛否を変えたかたちです)
・6月29日……6月議会で再開発特別会計予算が可決
再開発費用すべてを認めたのではなく、事業の基本設計の見直し(事業再算定)を行うということで
事業費用の見直しをしていくための算出用の事業費を認めたということです。
12月にその結果が出るということですが、どこまで経費を抑えられるのか…
というのはかなり難しいのかなと思います。
ほとんど増額の要因となったものは土地価格や人件費です。
削減するといったって外的要因を崩すことはできません。
とはいえ、少し期待もしています。ここで数億円でも削減できればうれしいのですが…。