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司法書士田中康雅事務所(川崎市麻生区新百合ヶ丘稲城市の相続手続登記相談)

自筆証書遺言保管制度 閲覧編

2020.08.27 03:22

自筆証書遺言の保管申請をした後、

内容を確認したい場合には、

閲覧制度を利用することができます。


自筆証書遺言の保管申請についてはこちら


原本が法務局にあるため、

実際の遺言を見たい場合は、

遺言書を保管している法務局へ閲覧申請。


内容だけ確認したい場合は、

全国の遺言保管所(法務局)ならどこでも

閲覧申請できます。

この場合はモニターで確認することになります。

タブレットで確認するだけです。


遺言者の生前は、

遺言者本人のみが閲覧できます。

うっかり、

コピーを取り忘れた場合、

他の人に内容を知られたくないため敢えて

コピーを取らなかった場合など、

内容を確認したい場合ご利用ください。



遺言者の死亡後は、

相続人、遺言執行者、受遺者等が

閲覧申請できます。

内容だけ確認したい場合はモニターで十分でしょう。

ただ、相続トラブルで訴訟になりそうな場合は、

原物を確認しておいたほうがいいでしょう。


いずれの場合でも写真をとることは可能です。


注意点としては、


遺言者が生前に閲覧した場合は

法務局から他の推定相続人への

通知はありませんが、


遺言者の死亡後、相続人等が閲覧をした場合には、

法務局から他の相続人に遺言書がある事実の

通知がされます。

自筆証書遺言の保管制度を利用すると、

家庭裁判所での証拠保全手続きである「検認」

は不要になりますが、

法務局から他の相続人へ「通知」がされます。


他の相続人は法務局からの通知によって

遺言書の存在が明らかになり、

遺留分額侵害請求の機会が守られることになります。

(もっとも遺言執行者が選任されている場合は

 公正証書遺言であっても、遺言執行者の

 内容通知義務や財産目録交付義務があるので

 遺留分額侵害請求の機会はありますが)


また、

自筆証書遺言の保管制度は内容のチェックまで

されませんので、内容によっては無効になる

可能性もあります。


自筆証書遺言保管制度を利用するには、

十分な検討が必要なようですね。


いま、遺言書の保管をいておいたほうが

いいかたはこんな方ではないでしょうか。


公正証書遺言とまではという方で、

・生前はとにかく遺言書を秘密にしておきたい方

・遺言書の破棄・変造等を防止されたい方

・昔書いた遺言書が劣化してしまい保存したい方

・検認手続を経ずに遺言書を執行させてい方


またまだありそうですが、この辺で。



川崎市麻生区・稲城市・高津区で

遺言を公正証書か自筆証書かで迷ったらの

司法書士田中康雅事務所がお届けしました。