半夏生ず
【Seasonally】
毎日、花・植物の楽しさをいろいろな角度から書いています。
7月に入りました。
久しぶりの太陽は、容赦なく肌を焦がすようでしたね。
この時期の七十二候が 「半夏生ず」
半夏(はんげ)
半夏とは
サトイモ科の「烏柄杓(からすびしゃく)」のことで
多年生の薬草です。
とても強く、中国、朝鮮半島、日本に生息。
花は5~7月に開花します。
生薬としては、
球茎の外皮を除いて乾燥したものを用いるそう。
まるで、小さな里芋か、クワイのような感じです。
まさに、これ!というお写真を見つけてしまいました。(写真はWEBよりお借りしました↑)
この姿から「ヘービッチョ」とも呼ばれています。
聞いたことありませんか?
半夏生(はんげしょう)
半夏生は
ドクダミ科の植物です。
カタシロソウ 半化粧 という名前があるのは、
花が咲くころに葉が半分白くなる特徴からきた名前。
地下茎を伸ばして増えていく多年草。
日本各地(北海道には生息していないそうですが、どうですか?)
中国、フィリピン を原産地とし、自生している植物です。
開花時期は、6月下旬か~7月
まさに今ですね。
写真はWEBよりお借りしました。↑
似て異なり
見てのとおり、上記の2つの植物は全く違うものですが、
どちらも、
この季節に花が咲くことから、
半夏生ずの由来とされています。
へそくりの語源?
半夏には、アミノ酸やアルカロイド、脂肪酸類等が多く含まれていますが、
植物性アルカロイドは、抗がん剤にも使われたり、その毒性の使い方が注目されていますね。
生薬に使われる為、
昔、
農家の方が、少し時間があるときのお小遣い稼ぎとして、
畦に生えている半夏の球茎を、薬屋に持っていっていたとか。
この球茎から茎を外すと、穴が凹むその形から、
「へそくり」という言葉が生まれたそうですよ。
夏至から数えて11日目
この日に雨が降ると、大雨に祟られるとか、
この日は空から毒が降るとか、
そんないろいろな言い伝えがあります。
半夏生ずまで、しっかり畑仕事、田植え仕事を終わらせて、
これ以降は作業をしない、と決められていた
けじめの日。
私たちも、昔の人に倣い、
少し休んで、
夏の陽射しに備えましょうか?
今年も暑くなりそうですね。
花とともに
KAMOE&ARNE
にしむらゆき子