劇団木霊が気になっている方へ/『トランス』
本日のブログは劇団木霊2年代、本公演「トランス」では役者として参加いたします、ももかがお相手させていただきます。
本ブログでは、私がこの1年間、劇団木霊でサークル活動を行ってきて感じたことなんかをつらつらと述べていきたいと思います。
あくまで私の主観的な感想と、それを踏まえて考えたことなどを記させていただきます。
いかんせん初ブログですので、温かい目で見てやってください。
今回は主に2点、トピックを挙げて話していきたいと思います。
1点目は、木霊というサークルに入団しての全体的な印象
2点目は、木霊の新人訓練・新人公演を経て
的な感じで。
_____劇団木霊の印象
劇団木霊は、一言で言うなら「カッケー集団」という印象ですね。
あの、もはや小学生の感想文と思っていただいて相違ないです。
まあ抑もの話なのですが、私早稲田生ではないんです。インカレ生というやつですね。
外部生などで木霊への入団を考えている方がいらっしゃればお伝えしておきたいのですが、劇団内で大学の壁というものは感じません。
まあ演劇しに来てるわけですからね。
また、存外他大生も多いです。
大学の授業と公演日程の調整についても、上手いこと意見を取り入れてくださるので大きな問題にはなりません。
他大学の敷居を跨ぐことに躊躇いがある方は是非、そんな迷いは取っ払っていただいて。
寧ろ他大学の学生と関わることができる=顔が広がる=ラッキーチャンスですので。
却説、本題です。
体験稽古に参加して、実際に入団して、新人訓練・公演を経て尚、劇団員の方に対してずっと変わらないのは「ストイックな人たちが多いなぁ」という印象です。
人としてとっつきにくいというわけでは全くなく、単純に演劇への向き合い方が真剣という意味です。魅力的な人が多いです。
公演内容の傾向としても、空気感で圧倒する系台本が多いように感じます。(伝わりますかね)
なんというか、観客に対して懇切丁寧に説明してくれる演劇というより、抽象的だったり意識下のものを形にして、「さあ、私たちはこんなものを提供しました。皆さんはどう感じましたか?」という感じです。(伝わってますかね?)
なんだか一般的な舞台とは一線を画した、大学の劇団らしいというか。(伝わってください)
木霊の演劇を観た後は、何かしら心の中に良い意味で引っかかりを覚えると思います。
舞台は役者とスタッフ、そして観客が居て初めて成立するものですよね。
木霊の場合は更に、積極的な「観客の意識の介入」というものを誘発しようと働きかけている印象です。
_____新人訓練・新人公演を経てのあれやそれ
新人訓練や新人公演は、色々と貴重な経験でした。
私は養成所に通っていた経験はあるのですが、高校演劇をやっていた人間ではないので、学生演劇というものに初めて触れました。
基礎的な部分は教えるというより、自発的にやらせるもので、自ら思考させ実践させることに重きを置いていたように思います。
新人訓練・公演を経て、総じて必要であったのは「自分を効果的にアピールする力」と「観察力」であったように感じています。
前者の「自分を効果的にアピールする力」についてからお話ししていきます。
新人公演の配役は訓練中の新人を見て、脚本家が色々と構想していく場合が多いです。
自分はどう見られたいのかを考えて、それを「効果的」にアピールする力って大事なんですね。
あ、でも難しく考えないでください。
うっすらですが、きっと皆さん普段自然と行っているのではないかと思います。
お友達として仲良くなりたい人と会話する時、ちょっと気になっている異性に話しかける時、逆に苦手な人から距離を取ろうとする時…。
そんな時にちょこっと自分を俯瞰してみると、アピールの幅が広がるかもしれませんね。
そして後者、「観察力」についてです。
これは3つの観点から話していきたいです。
1つ目、新人訓練においての観察力。
同期と共に訓練を受けながら、周囲の表現方法、動き、意識etc...を観察すること。
加えて、相手の求めているものや、やりたいことをよく観て得たヒントから想像すること。
観察力に基づくこういったスキルは、独りよがりにならないために、かなり必要になってくるのではないでしょうか。
2つ目、新人公演における観察力。
自分勝手な演劇や自分だけが気持ちよく喋っちゃったり、周りが見えていないのって観客からしたらかなり「見辛い」んです。
観察力は、舞台上で相手の演劇を「受ける」ことに加え、観客に対しても意識を向ける上で大変重要な力です。
また、自分でアイデアを絞り出すことも大事ですが、周りを観察して「あ、それいいな!」と思ったものを盗むことができるのとできないのとでは、成長速度が格段に違う気がします。
3つ目、その後の公演に活かせる観察力。
劇団は新人公演で終わりじゃないのでね。
少し発展させると、演劇論的な話になりますが、常にアンテナを立てて人生の中で感じる凡ゆることを観察して吸収する力って必要だなあとしみじみ感じるんです。
例えば物が無いのにあるように見せる時、
箸ってどのくらいの長さでどのように使って動かしてた?
ペットボトルの蓋を開ける時の動きは?
怒ってないのに怒らなきゃいけない時、
怒りの感情によって表面的に見える部分は?
体の強張り方は?
こういうのって、日々観察していないと咄嗟にできないですよね。
フィクションの世界にもリアリティは必要です。突飛したコメディであればまだしも、そうでない台本の時なんかは特に、違和感がひょこっと顔を出すとストーリーに集中できなかったりしますよね。
舞台で公演する意味を踏まえた上で、どこまで自然に見せられるか、この塩梅の難しさを最近特にひしひしと感じます。
若造が何言ってんだって感じですよね。
気にしないでください。
冒頭で注意喚起したので、きっと今読んでくださっている方は懐の広い方です。
まあそんなわけで、観察力というのは日常においても舞台上においても、どんな場面でも必要になってくるように思います。
余談
演劇の面白さって皆さんどこに感じますか?
私個人的には、一回しかない人生の中で色々な人の人生を生きることができる点が一つあると思ってるんです。
自分の演じるキャラクターのバックボーンなんか考えてる時ワクワクが止まりません。
台本を読んで、色々考えて繰り返し実践して、その中で雰囲気芝居にならないように。
台本と向き合う時間をこれからも大切にしたいです。
お芝居を通してお客様に何かしらの影響を与えることができるように研究を続けたりしていたら、慢心する時なんて一生訪れないですよね。
ゴールが見えないのって面白い気がします。
でもずっと、「何故自分は演劇をするのか」っていう目的意識は忘れちゃいけないなぁなんて思います。
人に影響を与えたり受けたり、日常のそんな1シーンが特に顕著なのが演劇だと感じます。
おわりに
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
「なんとなくこのブログを開いてみた」という方の暇つぶしに、「木霊というサークルが気になっていた」、「サークル選びに悩んでいる」、といった方のお力になれていたならば幸いです。
改めてお伝えしておきますが、上記は全て自論でございます。
「それは違うだろォ!!」って思っても、「そんな考えの人がいるんだなあ」って受け止めてもらえると嬉しいです。
このブログを読んで新歓や本公演、はたまた演劇自体に、ご興味を持っていただけたら本望でございます。
暑い日が続いております、皆様も体調にお気をつけくださいね。
では、また。
劇団木霊2020年本公演
「トランス」
主宰 | 菅原茉利奈
作・演出 | 弁象庵
Coming soon...