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M's Blog

介護の見える化

2010.08.29 07:42

評価される時、目に見える変化しか評価されないという側面があるのではないかと思います。今でこそありませんが廊下に入浴待ちのお年寄りが一列に並んでい る光景はつい最近まで特養の現場にあったように思います。この光景は家族も見て来ました。並んで入浴を待つ自分の親の姿は家族の心にどのように映っていた のだろうか。

ハード面の改善とマンツーマン方式で入浴を考えようと工夫したことによってその光景は一変しました。「お風呂を待っている」から「お風呂に入りいく」とい うお年寄りの言葉そのものが能動的に変化した証拠ではないかと思います。目にみえる変化というのは評価が得やすいということが言えます。そして目に見える 変化というものは、職員のそれまでの介護方法や思考の洗い直しに繋がっていくと考えます。

しかしながら介護は目にめないという側面があるのではないかと考えます。事前に商品としてのサービスを手にとってみることもできません。施設に入所した場 合は、他の施設と比べてみることもできません。自身が利用するサービスは使ってみないとわからないという側面を介護はもっています。家族の側からすれば介 護施設に入所しているので介護そのものが目的なんだけど、その中身は排泄はどうなっているのだろうか、毎日何をやってるのだろかと。今はケアプランという 介護内容を計画した書類も勿論ありますが、その中身はどうなのかということが利用者される本人、家族がわかるように係わることが評価される側の必要な取り 組みではないかと考えます。

サービスという名がつく以上は、介護サービスもその評価の対象となる。日常の様々な生活行為を人の手に委ねなくてはならない人にとって、安心して暮らして いけるにはその人にとっての「必要な具体的な介助」がまず保障されていることが前提であります。この介助の善し悪しは、直接的には介護される側と介護する 側との「間」で確認されながら、探り出すという側面があります。その評価も実は利用する方にとって、「どうか」ということになりますがここに家族も加わっ てきます。認知症の方にとっては、その人本人に代わって介護職員が「確かめながら」介助していくことが必要になります。確かめることろも探りだす必要があ るでしょう。

認知症の方、特にアルツハイマー型認知症の方では、排泄したいと感じて椅子から立っても、立ったととたんにトイレへ行こうとしたことを忘れ排泄につながら ない、次の行為へつながらないという実行機能障害という状況にあります。そうした状況の中で出口の方へいったり、探したり、トイレを探して時には部屋の隅 のゴミ箱に排尿したりすることがあります。行為が実行できないということから不安が生じてきます。介護職員は、その方の行動と様々な欲求や要求をつなげて ケアを探りだします。この方がこういう行動をとった場合は、「排尿したい」というサインと仮説をたてトイレへ誘導します。そして成功します。介護職員は、 行動や背景から先に排尿したいということを感じとって係わります。導きだされたケアがどうなのか確かめるところになってくると考えます。

さらに、介護行為やそれに付随する業務、あるいは利用者への言葉かけやそれにともなう所作、人がどう感じるかを考えながら動くことに、基づく配慮などが、 その人が感じる満足感の追求であるとすると、とても重要であって、これらの職員の行動は決して、専門職、専門的なことと比較して劣っていることは決してな いと考えます。

しかし、このようにその方にあったケアは、すぐには用意できません。確かめながらというように徐所に具体的な介助の質が上がっていくという側面がケアには あります。ベッドへ戻る時のお尻の位置、微妙な位置に移乗することがさせることをあたり前のようにできるには、あるいはその方のタイミングを図って一口ひ とくちの食事の介助ができるようになるには、ケアの過程の評価、それもその方にとってのケアを確かめるところを探りだしているかどうかによっている思いま す。

探りだされた確かめるものは、様々にあると考えます。排泄パターンを調査したある程度のその方の排尿時間、トイレ誘導の時間を導きだしそれが記録された排 泄表、あるいは、24時間のその方の日課表などが考えられます。あたり前のように行なっているケアであっても、それはケアの過程で導きだされたものであっ て、それらの記録などがその方にとっての目安となっているということで、まさにこれらは介護の見える化ではないかと思います。

施設サービスの場合は、その家族もサービスの評価者としての側面があります、私たちがどんな係わりをしているかというとき、探りだされた様々な記録やデータをもちいて説明することが、まさに介護の見える化としての取り組みになっていくと考えます。