一人旅領域というブルーオーシャン
2016.07.29 00:00
私は一人旅が好きだ。
そして世の中全般も一人旅好きが増えているようだ。
じゃらん宿泊旅行調査2016が出た。
私が毎年この調査で注目しているのは一人旅率。
実は全体での一人旅率は毎年伸びており、今回の調査では17.5%もある。恋人との旅行や親連れ子ども連れ旅行、友だちとの旅行よりも割合が多い。
女子旅が流行っているなどと言っている場合ではないのだ。
女性一人旅もそれなりに多いが、20、30代男性の一人旅率は25%を超える。行った旅行はすべて一人旅という率も15%を超える。
旅行業に携わるものとしてはこのニーズは無視できないはずだが、ところがネットで検索してみると、一人旅、一人旅行などの企画や実態調査などは驚くぐらい少ない。
まだ誰も手をつけてない領域と言っていいだろう。白地なのだ。
もちろんホテルや旅館も一人旅プランを作っていたり、一人で参加できるツアーを作っている旅行会社はあるが、本腰を入れてやっているところは見当たらない。
ひとえに素材の難しさがあると思う。
昔と異なり女性一人旅は問題がある、みたいな風潮はないだろうが、おそらく一人旅は二人以上の旅行より安価な旅であるし、そもそも旅館は一人で泊まるための部屋の広さにはなっていない。ターゲットとするには経済的に非効率なのだ。
とはいえ、ここまでの規模になってくると対応しないほうが機会損失だ。
今後は聡い旅館などはシングルサイズの部屋などを用意するようになるのではないか。
未婚化、晩婚化が叫ばれるなか、旅行に限らず一人化はどんとん進行するだろう。
先に手を打たない手はないのではないか。