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四総穴

2020.09.05 22:58

四総穴のことを書きましたが、これは一つのシステムとして存在しているだけで、経絡とは無関係だということがわかってもらえたと思います。


それでは、頭項の症状は列缺穴で全て調整できるのか?

答えはのノーでしょう。

それは、やってみれば誰でもわかります。


もし四総穴の列缺で頭項の問題が全て片づくなら何の苦労ありません。

問題は、四総穴というシステムが適応になっているかどうかです。適応でないのに頭項の問題だから列缺に刺激したとしても変化は全くありません。

そして、守備範囲があります。どこからどこまでをカバーしているのかがわかっていないと効果を出すことは不可能でしょう。


それは肺系統の問題がある頭項の症状か、それとも、違う系統の頭項の問題かによって違いがあります。結局は、その人の適応を判断できるかどうかです。


後頚部の凝りで、よく適応になるのは、心臓血管系の問題のある場合だろうと思います。この系統で問題なら、経絡という考え方が適応になる場合もあるかもわかりません。

心臓血管系から来ている後頚部の緊張は、表裏の関係にある小腸経を刺激することで緩む可能性があります。心と小腸が陰陽の理論の適応になっていれば、「陰」の病を「陽」で治すことができるでしょう。これは経絡の概念を使えます。

小腸経が後頚部を通っているから、後頚部の凝りは小腸経が効くという理論とは違いますし、そんな単純な考えでは、いつまでたっても上手くはいきません。


症状としては、なんとなく奧の方に残った感じという場合に表層の経絡を刺激して症状が改善されることがあります。意外にも奧に残った感じというのは、表層の刺激で良くなります。この現象は深層の問題でないことが原因なのか、「裏」の異常を「表」を用いて治すことが適応なのかはわかりませんが、深層の違和感は、表面の刺激がかなり効果的です。

だから深層に違和感があるという時に深刺するのは、問題があるかもわかりません。


もちろん、ケースバイケースですが、臨床上そういうことが多いと思います。