七つの会議

2019　日本　映画

！ネタバレしています！ご注意下さい！

何の前知識もなく見はじめましたが、

これ半沢直樹やん、と思ったらやっぱり池井戸潤でした。

しかも監督も同じ人。

出演者もかぶりすぎ。

いやこれ、半沢直樹やん。

半沢さんの方は、歌舞伎味が強すぎるってことですが、

野村萬斎主演なので、狂言味が強かったです。

まぁ作品の演出とか演技とかはもう半沢直樹をイメージすればまんまなので。

特に言うことはないけど、

なんか命がけのサラリーマンを劇的に描くのはうまいよねー。

上司とか派閥とか取引先とか魑魅魍魎うごめく世界観。

ストーリーは、

グループ企業の中でどのように大事が隠蔽され、

それを暴くこと、それに抗うことがどれだけ困難であるか、

はたまたそれにしがみつくことがどれだけ無意味で無価値であるか。

結局会社組織というものの闇の一端を垣間見るようなお話しです。

主人公は長年窓際社員のはっかくこと八角（やすみ）係長。

視聴者とともにストーリーを追いかけるのは、

原島課長と庶務的事務員の浜本さん。

この構成は面白かったけど、ん～なんだかな、と。

まずははっかくさん、ほんとに全く仕事してないんだけど、

勤続が長い分、部署の弱みも握っているし、影で事態鎮火のために暗躍します。

そこはいいけど、なんか一線を退いた理由とか

その後の行動とかいまいち陳腐に描かれていて、

興ざめな部分がありました。

はっかくさんの過去をもうちょっとしっかり作り込んでほしかった。

あとは浜本さんのドーナツ・・・。

ドーナツの社内販売が、勤続生活で唯一成し遂げた何かって・・・。

なんかそれも弱くて・・・。

いやもう、もともとドーナツエピソード、いる？

それを言ったらそれまでだけど。

そういう部分でちょいちょい？と思ってしまって、

物語の重厚感が失せた気がします。