オリジナルお墓まいりポーチ
安洞院のオリジナルお墓まいりポーチができました。「ANTOUIN」の横文字がプリントされた防水ポーチは、海を越えてタイ・バンコクから届きましたライフスタイルブランド「FEEMUE」(フィームー)のものです。
FEEMUEのグッズを縫製しているのは、バンコクの女性たち。安洞院のツアーで2019年11月に訪問したのが、現地のスラム街で教育支援を行なっている国際NGO「シーカーアジア財団」でした。曹洞宗でも長く難民支援活動を続けているシャンティ国際ボランティア会のタイ事務所が母体となり、1991年に立ち上げられた現地法人です。今も現地ではなくてはならない存在として、支援事業に取り組んでいます。
経済発展がめざましいバンコクですが、貧困格差の問題は依然として広がるばかりです。バンコクにはあちこちにスラム街が残されており、200万人もの人々が生活しています。その中でも最大規模のスラム街であるクロントイ・スラムに同財団の事務所があります。事務所には図書館が併設され、学校帰りに立ち寄る子どもたちも大勢いいます。
(写真はツアー参加者と歩いたクロントイ・スラム)
写真左の女性がPu Sasithornさん。現地でのアテンドや今回のやり取りでは大変お世話になりました。上智大学で日本語を学ばれており、とても細やかな心遣いでおもてなしいただきました。
クロントイ・スラム内にある、図書館入り口の様子。昨年に2度訪問した際は学校帰りの子供達で賑わっていました。
FEEMUEの商品は、日本でも購入することができます。現地の女性たちの職業訓練も兼ねて、また、商品の売り上げはスラムの子供達や家庭を支える貴重な収入源になっています。スラムの生活で使用されている透明なタープ素材を用いたバッグの他にも、少数民族の伝統的なデザインをモチーフにしたピアスやアクセサリーも人気です。
現地に訪問した際、バンコクのコスメブランドのノベルティで共同開発した話題を受け、いつか実現したいと思っていたのが今回のお墓まいりポーチでした。他にも海のレジャーや旅行や銀行窓口など、頑丈なポーチは重宝しそうですね。
(写真は昨年のツアーの時の買い物の様子。商品に釘付けになっている奥様方のお姿が見えますね)
このような1年のご縁の中で生まれたのが、このお墓まいりポーチです。新規の墓地契約の方、永代供養墓地契約の方に、記念品として差し上げております。大切なご家族を葬い、手を合わせるための費用の一部は心を同じくする仏教国タイの子供達の支援のために寄付させていただきます。適正な価格で商品を購入するフェアトレードの精神に基づいて、これからも末長くお取引を続けてまいります。
大きなことではありませんが、こうして生活の中で循環していく小さな支援の在り方を自然体で考えることが、持続可能な開発目標であるSDGsの一つなのかもしれません。