小惑星の位置を調べる方法

　アマチュア天文家の場合、「ステラナビゲーターを使って、小惑星の位置を調べる」という方が多いことでしょう。しかし、ステラナビゲーターに登録されていない小惑星が撮影したい！、という場合、どのようにすれば良いのでしょうか？

　いくつか方法がありますが、今回は「小惑星センターのウェブサイトで調べる方法」について、まとめてみました。

　国際天文学連合（IAU）の小惑星センター（MPC）は、世界中から太陽系小天体の位置観測データを集め、それを分類・管理する機関です。ここには最新の観測データが集まっていますので、「軌道要素が古くて、小惑星が予報位置にいなかった」なんてことはありません。そして、つい最近見つかった天体のデータもありますので、話題の天体をいち早く撮影することもできます。

１．小惑星センターの位置推算サービスにつなぐ

　小惑星センターのウェブサイト（ホームページ）にある「位置推算サービス」につなぎます。（青い文字をクリックすれば、そのページにジャンプします）
　※ジャンプできない場合は、以下の図のように、小惑星センター　https://minorplanetcenter.net/　の「OBSERVERS」の「Ephemeris Service」をクリックします

２．必要な情報を入力します

　例えば、小惑星（162173）リュウグウ  の、2020年9月15日から10日分の位置を知りたい場合は、次のように入力します。

　スクロールで下にさがって、さらに「MPC-8 line」を選択
　　※デフォルトの「none」でも良いが、MPC-8 lineなら軌道要素も表示される

　さらにスクロールで下にさがって、「Get ephemerides/HTML page」ボタンをクリック！

３．小惑星の位置が表示される

　次のように表示され、これが知りたかった、小惑星リュウグウの2020年9月15日から10日間の夜21時の位置です！

　数字ばっかりで「なんのこっちゃ」という感じですが、次のように見ます。

　表示されている軌道要素を、ステラナビゲーターに打ち込めば、ステラナビゲーターで表示させることもできます（数字を打ち間違えないよう！）。

　さぁ、これでどんな小惑星や彗星の位置も調べることができますよ！！（Ori）

【追加情報】
　観測期間が短く、軌道要素の精度が低い場合、それから計算される位置予報も精度が悪くなりますので注意が必要です！！